「ハリーポッターと呪いの子」感想 ネタバレ
ハリーポッターと呪いの子。読み終わりました。
ということで感想を書いていきたい。
ハリーポッターシリーズは、何回も読み返すほど好きで、登場人物の思想や行動に影響を受けてもいる。
なのでめちゃくちゃ期待して購入し、ページを開いた。
あっ…これは……。
みなさん驚きませんでしたかね。あの台本のような書き方に。
舞台の脚本らしい、ということは知っていたのだけど、まさか本当に「舞台を描写しただけ」なものが出てくるとは。
(これは完全にやってしまったのではないか)
不安に心を支配されながら読み始めました。
が、よかった!おもしろい!!
アルバスがスコーピウスと友達になって、スリザリンに選ばれたところから、もうおもしろかった。
この設定だけで僕はもう満足だ。
アルバスがホグワーツで浮いてしまって、そして父親であるハリーと上手く折り合いが付けられなくて、グズグズ言っているのもいい。
そしてすぐに熱い展開。
父さんがどんなに勇敢なことをしたかって、みんなが話している。でも父さんは間違いも犯した。大きな過ちも。僕はその一つを正したいんだ。僕たちでセドリックを助けたいんだ。ーアルバスー
いいねえ。まさにスコーピウスだ。いいねえ
あと普通の会話でニヤっと出来るのもハリーポッターシリーズならでは。むしろ呪いの子は笑えるポイントが多かったかもしれない。
おい、行こうよ。僕たちにどこか優れているところがあるとすれば、嫌われているのを察知することじゃないかースコーピウスー
あと定番?の謎翻訳
アルバス よーし、次は僕だ。
スコーピウス 待ってちょうだいの長太郎!
長太郎www
なんだよ待ってちょうだいの長太郎ってww
そんなギャグ聞いたことないぞw
これ原文が気になる。どういう英語の言いまわしだったら、長太郎!になるんだろう。
人には選択しなければならないときがあると思う。ある時点で、どういう男になりたいかを選ぶのだ。いいか、そういうときに、両親か友人が必要なのだ。そのときに親を憎むようになっていたら、友だちがいなかったら……一人ぼっちだ。孤独は、つらいものだ。私は孤独だった。それが私を、ほんとうに暗いところへと追いやった。ードラコ・マルフォイー
マルフォイがいい父ちゃんになってますね。
アストリアへの想いも素敵。
スネイプにも活躍の場を与えてくれました。
アルバスに伝えてくれ。アルバス・セブルスに。私の名前が付いていることを、私が誇らしく思うと。ーセブルス・スネイプー
続編を出すなら、スネイプが真の姿で活躍するさまは絶対に読みたいところでしょ。
いやー、分かってらっしゃる。
そして第三幕 第16場からのどんでん返し。怒涛の展開。
毛布のくだりの繋がった感も気持ちよかった。
ハリーポッターって世界観や描かれているテーマが注目されてたけど、ミステリーとしても質が高い。
1巻 賢者の石
スネイプ怪しい→まさかのクィレルが黒幕
2巻 秘密の部屋
マルフォイ怪しい→ハグリッドだったの!?→実は序盤で出てきてた日記が…
3巻 アズカバンの囚人
ブラックやばい→まさかロンのネズミがネズミじゃなくて…
スネイプの物語も、シリーズ全体で伏線を張って最終巻で回収したし。
ベラトリックスが妊娠してたってのは無理があると思うけど、倒した強敵に後継者としての子どもがいた。ってのは王道で燃える。
今作はハリーとアルバス、父子の物語であり、アルバスとスコーピウスの友情の物語だった。
僕としてはシリーズよりも強く、テーマとしての友情を感じたかな。
アルバスとスコーピウス。
満たされない2人だからこそ、よりお互いの存在が大事なものになる。
たとえすべてにおいて満たされていなくても、それを共感しあえる友だちがいれば、それで充分なのかもしれない。
アルバスは笑顔になり、片手を差し出す。
アルバス 友だちだよね?
スコーピウス いつまでも