起業家ニートライター

起業と引きこもりニートを経てライターしてます。企業理念の策定、発信代行などをしています。平成3年生まれ。

好きなことを仕事にするって難しい

「これからの人生って仕事がほとんどだから、仕事が嫌なものだと生きることが嫌になりそう。それはあかん。好きなことを仕事にすれば、人生=楽しい。になるのでは」

これを21歳で思いまして、現在27歳まで変わらず思っています。そんな僕が最近考えてること。

 

◆「好き」「楽しい」には色々な要因がある

「うひゃー楽しいー」と脳内麻薬が出てそうな状態で仕事のことを考えていた時期がある。23歳、つらかった会社をやめて独立を考えてた頃。取り組む仕事やつくりたい会社像をテンション爆上げで妄想していた。夜寝ようとしても仕事のことを考えてしまって、「こんな状態ではいずれ死ぬ」と恐怖し、知り合いの社長にオフの過ごし方の相談までしたことがあった。

あれが自分のなかで強烈な思い出になっていて、最初の起業が失敗したあとも、「もう一度あんな感じで仕事をしたい」と願っていた。しかし、あれは追いかけてはいけないものだった気がしてる。

あの時、死ぬほど楽しかったことの要因は好きなことだったからだけではない。たぶん起業童貞的な。「セックスとはどれだけ気持ちいいのだろうか?」と想像しているときが一番ワクワクする。はじめて考えるビジネスモデルや会社のあり方、会社をやめた開放感とが楽しさに繋がっていたのではと思う。そして、そのおかげで楽しいと思える期間は終わってしまったのだろう。

「俺はもう野球はいいや。どうしても動けていた頃の自分を追ってしまう」

というある野球漫画のセリフを思い出す。中学時代はいい選手だったが怪我をしてしまい、高校野球でも思うように活躍できなかったキャラの決断。

1番輝いていたころの自分を追うことを諦める。いい意味でオッサンっぽい。

仕事が楽しくて死にそうだった時期を「アタマがおかしかったころ」と呼んでいる。あの頃の自分はどうかしていた。バブル景気みたいな。あれは2度とないので、理想にしてはいけない。あんなことはなかったことにする。

 

◆あの狂ったような楽しさを童貞喪失ボーナスと呼んでみる。

イデアがどんどん出てくるとか、やりたいことがいっぱい状態って若いうちだけな気がしてきた。経験済みの物事が増えて色んなことの童貞喪失ボーナスがなくなる。楽しい部分だけではなく大変な部分も知ってくると、楽しさよりも苦痛が上回ってくる。そして行動力がなくなる。

 

◆いかに自然にできるか。どれだけ楽しいかよりもどれだけストレスがないか。

最近は、好き、楽しいプラスの方にどれだけ高いかよりも、マイナスがどれだけないか?の方に興味がある。やりがいや達成感のある仕事はだいたいストレスも多い。全部の仕事がハイリスクハイリターンではちと怖い。

「小さいが、でも確実に着いている情熱の火」
そんなものが自分にある気がしてる。特に管理はしてないが、いつでもチロチロ燃えている。そんな感じの好きなこと。そういう小さい情熱でコツコツ継続していくと価値が大きくなるもの。そういう仕事がひとつ欲しい。小さな情熱、大きな価値。

 

◆全部たまにやるから楽しいだけ

「楽しいけど毎日やるもんじゃない」ということが多い気がするのだな。
なんでも仕事にしようと思うと時間をかけないといけないが、時間をかけるほど楽しくなくなる。ニンゲンって継続がそもそもできない生物だと思っている。どんなことも毎日やるとつらい。「キャー!楽しいー!」って分かりやすく楽しいことほどその傾向が強い気がする。ディズニーランドはたまに行くから楽しい。

なので「好きなことを仕事にする」とは「楽しいね!」とすぐ言えるようなことではなくて、「別にいちいち感動しながらやってないが、それでもなんだかんだ10年やってる」みたいなことを自分の「好き」と捉えて仕事にしてみるのがいいのでは?というのが好きなことを仕事にする6年目現在。